今回はback numberの『最深部』の
歌詞の意味について考察していきます。
「最深部」ということは
どこか場所を表していそうですよね。
先に言ってしまうと、、
「最深部」とは自分自身の心の中です。
自分自身と向き合うことをテーマにした
歌詞は珍しいですよね。
back numberと言えば
やっぱラブソングだもんな〜
『最深部』という楽曲は
“2019年3月27日”にリリースされた
back numberの6thアルバム『MAGIC』
の1曲目に収録されています。
アルバムの1曲目にぴったりな
勢いのあるロックな楽曲です。
歌詞の意味はどうなのでしょうか?
今回はそんなback numberの
『最深部』の歌詞に迫っていくよ〜
- 「最深部」とはどこ?
- 歌詞に込められた意味を解釈・考察
- おまけ①:楽曲制作秘話
- おまけ②:『あかるいよるに』との関係
1.「最深部」とはどこ?
記事冒頭でも書きましたが
「最深部」とは自分自身の心の中です。
どうして「最深部」は
「自分自身の心の中」と
言えるの〜?
「最深部」という言葉には
外部からは見つかりにくい最も奥の場所
という意味があります。
『最深部』という楽曲の登場人物は
「君」と「僕」です。
曲の前半では「僕」が「君」に向けて
“ここまでおいでよ”
“そっちじゃないよ”と言っています。
つまり「僕」がいる場所が
「最深部」であると考えられます。
それでは「僕」とは一体何者なのか?
実は3番Cメロでストレートに
“僕は君の心の声だからさ”
と言っているんです。
「僕」が「君」の心の声とすると
「僕」がいる場所は「君」の心の中
になります。
普通に1番Aメロから順番に
歌詞を見てると
映画で良くある最後のどんでん返しを
くらったような感覚になりますよね。
「最深部」がどこなのか
分かったところで次は
歌詞について見ていくよ〜
2. 歌詞全文の意味を解釈・考察
「最深部」が「自分自身の心の中」と
いうことが分かったところで
ここからは歌詞全文を見ていきます。
1番歌詞について
まずはback number『最深部』
1番歌詞を見ていきましょう。
1番Aメロ①
ここまでおいでよ 君がまだ知らない話をしよう
言い換えれば まだ知らないフリしている
醜い そして美しい 君がいるから
前章で書きましたが
『最深部』という楽曲では
主人公の心の声が主人公に対して
問いかけています。
1番Aメロ①で出てくる
「君がまだ知らない話」というのは
主人公が本当は知っているけど
知らないフリをしていること
つまり本当にしたいことについて
話をしようということですね。
心の声は本当にしたいことについて
知らないフリをしている自分のことを
“醜い そして美しい”と言っています。
主人公のどっちつかずな
心情が見えてくるね〜
1番Aメロ②
そっちじゃないよ
君はずっと違う場所を探してる
そこに僕はいないんだ呼んでるのに
もういいだろ 頭の中 記憶の中でもない
もっともっと近いとこなのに
1番Aメロ②では
何かを探している主人公に心の声が
“そっちじゃないよ”と言っています。
自分自身の心の声とはつまり
本当は言いたいこと、したいことの象徴です。
本当は言いたいこと、したいことは
何か分かっているくせに
違うことを言っている、している
ということでしょう。
“もっともっと近いとこなのに”は
3番Cメロの”君は僕の心の声だからさ”
の伏線となるような内容になっていますね。
1番サビ
最深部で悲鳴とSOSが
もしかしてそれで笑えているつもりかい
最深部で悲鳴とSOSが
飲まれただけだろう 人の海に
1番サビで初めて楽曲のタイトルに
なっている「最深部」という
フレーズの登場です。
サビでは心の声が主人公に対して
これで良いのか?と訴えています。
“もしかしてそれで笑えているつもりかい”
と心の声が問いかけていますが
その後は”飲まれただけだろう 人の海に”と。
つまり”それで笑えているつもりかい”
の「それ」とは自分のやりたいことを
無視して周りに流されて行動している
ことを表現していると解釈できますね。
大分『最深部』の歌詞の
概要が見えてきたね〜
2番歌詞について
続いてback number『最深部』
2番歌詞を見ていきます。
2番Aメロ
彩る 担う それはとても 綺麗な模様の鎖
耐える事が未来の為だからと
まぁそうだね 長い目で見れば そうかもしれないね
あと150年生きるなら
2番Aメロでは主人公に対して
心の声が皮肉を言っています。
心の声の主人公への
当たりが強くなってるよ〜
まずは出だしのフレーズ
“彩る 担う それはとても 綺麗な模様の鎖”
から見ていきましょう。
「彩る」「担う」という言葉は
どちらも自分ではない何か別の物のために
行われる行為です。
つまり自分がやりたいことではなく
誰かのためにしている行為を
「綺麗な模様の鎖」と表現しています。
また「鎖」とは部品を複数繋ぎ合わせて
線状にしたものです。
自分がやりたいことではなく
誰かのためにしている行為には
個性も特徴もない(形が揃っている)ので
鎖にして繋げたときに
綺麗な模様をしているのでしょう。
続く”耐える事が未来の為だからと/
まぁそうだね 長い目で見れば
そうかもしれないね/あと150年生きるなら”
というフレーズ。
すごい皮肉ですよね(笑)
でもどこかグサッと
心に刺さるフレーズだな〜
2番サビ
最深部で悲鳴とSOSが
誰かの望む君にでもなったつもりかい
最深部で悲鳴とSOSが
合わせただけだろう 帳尻を
1番サビと同様に心の声が主人公に対して
これで良いのか?と訴えています。
2番サビでは
“誰かの望む君にでもなったつもりかい”
と心の声が主人公に問いかけています。
その後に”合わせただけだろう 帳尻を”
とあることから
2番Aメロで描写されていた
周りに合わせてばかりの主人公に対して
心の声が帳尻を合わせてるだけだと
訴えていると解釈できますね。
3番歌詞について
続いてback number『最深部』
3番歌詞を見ていきます。
いよいよ曲のラストです!
3番Cメロ
耳を塞いでも無駄さ
だって僕は 君の心の声だからさ
記事冒頭で言っちゃいましたけど
『最深部』という楽曲に出てくる
「僕」とは「君」の心の声だったことが
3番Cメロに来て判明します!
どんでん返しだね〜
ラストサビ
最深部で悲鳴とSOSが
もしかして旅にでも出ているつもりかい
最深部で悲鳴とSOSが
忘れただけだろう
最深部で悲鳴とSOSが
最深部で悲鳴とSOSが
忘れただけだろう 帰る場所を
今までのサビと同様に心の声が
主人公に対してこれで良いのか?
と訴えています。
ラストサビは
“旅にでも出ているつもりかい”で始まり
“忘れただけだろう 帰る場所を”
というフレーズで終わります。
今までの曲の流れ的に
「帰る場所」とは心の声(本音)
のことでしょう。
つまり「旅に出ている」とは
自分の心の声(言いたいこと・したいこと)
を置いて何か別のことをしている
ことを表現していると解釈できます。
帰る場所を忘れたとあることから
主人公は自分を繕いすぎて
自分の言いたいこと・したいことが
分からなくなっているようです。
共感できてしまうところが
ちょっと辛いな〜
3. まとめ:上手く生きていても心の奥では葛藤
歌詞を見てみると曲を通して
周りに自分を合わせながら上手く
生きているつもりの「主人公」と
周りに合わせることで自分らしさを
失っていることに警鐘を鳴らす「心の声」
との葛藤が描かれていました。
勢いのあるロックな曲調に
葛藤という心情がハマってるね〜
うぇあミュ〜的に『最深部』という楽曲から
あなたの心の声は悲鳴とSOSを
あげてないですか?というメッセージを
受け取りました。
実は『最深部』が収録されているアルバム
『MAGIC」を引っさげて行われたツアー
「NO MAGIC TOUR」に行ってきました!
てっきり『最深部』はツアーでも
1曲目としてガンガン盛り上げてくるだろう
と思っていたのですが実際は
けっこうな終盤で演奏されたんです。
しかもかなり熱いMCを挟んでからの
演奏で『MAGIC』の中でも重要な1曲
なんだと感じました。
ロックな曲調に
目が行きがちだけど
歌詞もすごく良いよね〜
back number『最深部』
歌詞の解釈・考察は以上になります。
最後までご覧いただき
ありがとうございました!
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歌詞の意味を解釈・考察
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書いてるから良かったら見てね〜
おまけ①:『最深部』は映画『銀魂2』主題歌の候補曲だった?
『最深部』は映画『銀魂2』の主題歌となった
『大不正解』と同じ日にできた曲だそうです。
ボーカルの清水依与吏さんが
みんなに両方聞かせたところ
『大不正解』の方が映画に合っている
んじゃないかということで
『最深部』ではなく『大不正解』が
映画『銀魂2』の主題歌に選ばれたとのこと。
ROCKIN’ON JAPAN(2019年5月号)参考
選ばれなかったとはいえ
主題歌にするつもりで作られた
渾身の1曲ということだね〜
おまけ②:『最深部』は『あかるいよるに』と対の曲
『最深部』の歌詞では
自分らしさを失っている主人公に対して
心の声が警鐘を鳴らしていました。
実は『最深部』が収録されている
back numberの6thアルバム『MAGIC』
の4曲目の楽曲『あかるいよるに』と
対の関係にあるんです!
(参考:ROCKIN’ON JAPAN 2019年5月号)
少しネタバレすると『あかるいよるに』では
主人公が心の声と上手くやっていこうとする
様子が描かれています。
『あかるいよるに』の
歌詞考察も良かったら見てね〜
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意味の解釈・考察はこちら
コメント
歌詞の考察、すごく興味深く読ませていただきました!
私はこの曲を初めて聞いた時、すぐに思いついたのが、あの有名な水着写真でおなじみの、「大阪に作っていた彼女?セフレ?のAさん」でした。
「耐えることが未来のためだから…」なんてもうまさに、周りの人間に言われた言葉そのままなんだろうなぁと思いました。実際あとから調べたら制作時期と週刊誌の時期がドンピシャ。
リークしたAさんのことを「醜い」と表現しつつも正直に「美しい」とも言ってしまうあたりが依与吏さんらしいなぁと思えたり。あくまで考察ですが。そういう目線で歌詞を読むととても面白かったです。
なんならこのアルバムほとんどがそれ絡みの曲だらけに感じます。
雨と僕の話も、Aさんとの話なんだろうなぁ。